頑張りすぎない頑張り方

【本日の社員データ】
中田さん(入社13年目)中途入社、40代前半
モバイルパートナービジネス部 エンジニア
ルクレの歴史を知るプログラマー。親子揃ってのテニス好き。
朝会議個人発表テーマ:職業プログラマ

さとこ:1日にインターン生から社員になりました、さとこです!
今日は前回に続き、昔からルクレにいらっしゃる方へのインタビューです。
モバイルパートナービジネス部で開発をしていらっしゃる中田さんです!
「中田さんはすごいよ、作った製品やサービスもおもしろいんだよ」とうかがって
います。 

中田:いやいや、なんもすごくないですよ。朝会でも「プログラムを組むのは簡単」
という話をしたんですけど、本当に、他のことの方がよっぽど難しいと思います。
意見をすり合わせるとか、他の人にわかるように書くとか、机の上をきれいに
しておくとか… 僕なんか全然、なんにもできないですよ(笑)

さとこ:いやいや、プログラミングも難しいですよ。そんなに謙遜なさらないでください!

中田:いやいや、謙遜じゃないです。ほんとに僕は全然すごくないし、すごく
なりたいとも思ってないんです。むしろ、極端なことを言えばすごい人は
要らないと思っていて… だって、その人がいなくなったらまわらなくなって
しまうじゃないですか。だからかけがえのない人にならないようにしています。

さとこ:おお、新しい発想ですね。
わたし、「さとこちゃんがいないとダメだ!」って言われてみたいと思っていました。 

中田:そういう、いい意味での「いなきゃダメだ!」ならいいんですけどね。
「この人がいないとダメ」って大抵よくないんですよ。単に引継ぎがうまく
できていないとか、他の人が育っていないとか。
振り返ってももう反省ばっかしです。長くやっていた仕事はアロバビューの開発
なんですけど、あの頃は変に頑張りすぎて自分の仕事で頭がいっぱいで、
他が見えていなかったんですよね。趣味でテニスをやっていても思うんですが、
すごく一生懸命な人は弱いんですよ。すこし力を抜いている人の方が確実に
強い。これは、頑張りすぎていないから客観的に自分を見て間違いに
気づけるんだろうと思います。なにが間違いかは後になってわかることです
けども、今はなるべく客観的に自分を見ようと心掛けています。

さとこ:長い経験があるからこそのセリフですね…!
がんばりすぎるのもよくないだなんて、思ってもみませんでした。 

中田:最初はがむしゃらにやっていいと思いますよ。
でも自分を振り返ると、見えてくるものもあるんですよ。なんかルクレって
すごい方が多いじゃないですか。「すげー」と思って負けずに頑張るのもあり
だけど、そうじゃない頑張り方もあったなと思うんです。自分のためにがんばって
いたけどもっと大きな視点で見られたらよかったというか。

さとこ:なるほど… たしかに私の思う「仕事をがんばりたい」は自分のため
かもしれません。人に認められたい気持ちがあって、だから「あなたがいなきゃ
ダメ!」って言われたいし、そのために頑張っているのかも… 

中田:最初は僕も、とにかくがむしゃらに頑張っていました。
でも仕事は楽しいと思いますよ。ルクレには強いこだわりのある人が多い
ですし、やる気のある人にとってはチャレンジできる場所ですし、とにかく
「ダメ」と言われることがないので… 僕はもうルクレに入って13年目ですけど、
毎日みんなと仕事をして、プログラミングは楽しくて、気が付いたら…
という感じです。良い会社ですよ。

さとこ:そんなふうに、自然にがんばりたいです。
まだ入社3日目で、なにもかもよくわからないような状態ですが… 

中田:いろんな人の言うことを聞くといいですよ。
みんな言うことが違って、みんな正しいしみんな間違っているんです。
正反対のことを言う人もいて、でもどちらも正しかったり、ときには正反対なのに
同じことを言っていたり… 禅問答みたいですが(笑)
テニスでも、ボールをある目標に向けて飛ばすときに「目標は大きく持て、
ピンポイントで狙うな」と言う人と「ピンポイントで狙え」と言う人がいるんです
よね。でもそっちにボールがいけばいいんです。いろんな人の言葉から自分に
合うようなものを選んでください。

さとこ:新しいタイプのアドバイスです!やっぱり暗中模索ですが、
自分なりに進みます。今日はありがとうございました!

やってみないとわからないから楽しい

【本日の社員データ】
中井さん(入社19年目)中途入社、40代後半。
技術SEグループ コンダクター
ルクレと同い年の娘を持つお父さん。海外ドラマやガジェットが大好き。
朝会議個人発表テーマ:「人間万事塞翁が馬」動じない心を育てケイゾクせよ

さとこ:今日はEXMK部の中井さんにお話をうかがいます!中井さんと言えば、
ルクレの創立からいらっしゃるメンバーのおひとりだそうですね。 

中井:そうなんですよ。社長とは前の会社の同期で、カラオケ行ったりして
遊びに行く仲だったんです。起業すると聞いたときは「えーっ」って思いました
けど、このままここで働いていても先がないなと焦っていたのもあって、
一緒にがんばることにしました。

さとこ:へええ… さらっとおっしゃいますが、簡単な決断じゃないですよね。

中井:簡単な決断じゃないですよ。正直もう無理かもと思ったときもありました。
でも、おもしろいはおもしろいんですよね。会社を飛び出してなんかやって
やろうって気持ちもありましたし。
ルクレ(当時トリワークス)ができたのはちょうどデジタルカメラができそうな
ときで、撮ってその場で写真が見られるっていうのは夢のようなことだったん
ですよ。それで、今でいうグーグルのストリートビューを写真でやろうとして、
秋葉原の街をカメラを持って歩きました。5mごとに前後左右の写真を撮って…
周りから見たら変な人ですよね。当時の秋葉原は今ほど綺麗じゃなくて
野菜市場なんかがあったんですが、段ボールを運んでいる怪しいおっちゃんに
「おまえ怪しい」って言われたこともあります(笑)
そうしてできたのがバーチャルトリップ秋葉原で、僕らの最初の作品です。

さとこ:うわあ、楽しそう!時代を先取りですね。

中井:楽しかったですよ。でもこの雰囲気は今も続いていると思います。
わくわくドキドキして、やってみないとわからない感じ。

さとこ:たしかに、仕事が楽しいって皆さんおっしゃいますね。
やってみないとわからないのが楽しいんですか? 

中井:部活に熱中しているときの感じや、ドラマを見たり本を読んだりしている
ときの感じにそっくりだと思いますよ。ドラマの見はじめの、これからどうなるか
わからないドキドキや期待感。わからないからこそ楽しいし、想像もつかない
ことがあるからわくわくするんですよね。みんなで一緒になにかをつくるという
のも同じで、一度やったら病み付きになります。

さとこ:ああ、ドラマの例はよくわかります!テレビ放送だったら「はやく来週に
ならないかな」って思いますし、レンタルだったらたくさん借りてきて「幸せー!」
ってなりますよね。仕事も同じだったら幸せだなぁ。 

中井:趣味のわくわくも仕事のわくわくも僕にとっては同じものです。会社の
雰囲気は創業当初からあんまり変わりませんし、みんな働いて幸せでいる
ように見えますよ。
若い人に言いたいのは、あんまり頭で考えようとせず、まずは一歩を踏み
出してみろってことですね。実際に体験してみないとなにも変わらないし、
そんなに怖くないですから。一歩踏み出して、違ったら戻ればいいんです。

さとこ:その言葉、刺さりました。まさに私、考えても仕方のないことをぐるぐる
考えてしまうタイプです。ルクレには合う人合わない人いそうだよな、
私だいじょうぶかな、とか… 

中井:ルクレに合うのは、なにごとも体験して楽しんでやろうと思える人
でしょうね。会社としてやろうとしていることのハードルが高いので、そこと
自分とのギャップを感じることはあると思うんです。でもそこでそのギャップに
食らいついていく根性のある人は向いていると思いますよ。

さとこ:ギャップに食らいつくためにも、やっぱりまずは行動あるのみですね。

中井:そうそう。これは僕の持論ですが、失敗って、自分で失敗だと認めた
時にはじめて失敗になるんですよ。結果がダメでも一生懸命やって自分で
納得できることもありますし、なんでもまずはやってみたらいいんです。

さとこ:なるほど… あれこれ考えるのをやめるのは難しいですが、なにかする
機会があったらまずはやってみようと思います。「やってみなきゃわからない」
って本当にそうですよね。だからこそ楽しい、というのも分かる気がしました。
中井さん、今日はありがとうございます!